知られざる歯の豆知識~古い銀歯に潜む「危険」とは(2)
いちき串木野市桜町 くきた歯科クリニック 院長の久木田です。
前回の続きです。
さて、現在の銀歯は、いわゆる「金銀パラジウム合金」というものですが、この材料は、あまり身体には良い材料ではありません。
そもそも、この組成(何でできているか)は、いろいろな金属を混ぜ合わせた「合金」です。これが、お口の中の厳しい環境にさらされると、徐々にではありますが、溶けだしてくることがあります。いわゆる高校で習う「イオン化傾向」というもので、口の中にさまざまな金属イオンが溶けだしてくるのです。その金属イオンの中には、体に悪さをするものもあります。悪さをする金属イオンを攻撃しようとして起こるのが、「金属アレルギー」です。金属アレルギーの患者さんは最近増加傾向にあります。
また、徐々に溶け出すことにより、金属のイオンの色(黒)が歯ぐきと銀歯の境目に筋のように出てくることがあります。これをメタルタトゥーといい、審美的に非常に問題となるものです。
では、どのような対策が必要なのか・・は次回に。